ファンド投資型クラウドファンディングとは?

ファンド型クラウドファンディングとは、新興企業への出資を目的にしたファンドに投資するタイプのクラウドファンディングです。

これまでの堅実的な資産運用とは違い、斬新な案件も多くあることが特徴的で、ハイリスク・ハイリターンが狙える投資法です。またその一方、社会貢献としても一役買える投資方法であり、投資と社会貢献という相反する2つの側面を持っています。

この記事では、ファンド型クラウドファンディングの特徴と投資リスクについて解説していきます。

 

ファンド投資型クラウドファンディングとは?

ファンド投資型クラウドファンディングでは、投資を希望する企業ファンドに対して投資を行い、ビジネスの成長度合いに応じてリターンをもらうという投資方法です。

ファンド投資型クラウドファンディングの案件には新興ビジネスや社会貢献性の高い案件も多く、夢のある事業に投資して上手く成功すれば大きなリターンをもらうという仕組みになっています。

ファンド投資型クラウドファンディングは金銭リターンを得ることができる投資法です。

ただ一般的な融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)とは異なり、利回りがきちんと決まっていないためビジネスの伸び具合でリターンが変わります。資産運用という意味合いではハイリスク・ハイリターン要素があります。

逆に、資産運用を意識しなければ夢のあるプロジェクトが多いため、宝くじのような感覚で投資を愉しむことができるでしょう。

 

ファンド投資型クラウドファンディングの仕組み

ファンド投資型クラウドファンディングの仕組み

ファンド投資型クラウドファンディングは、インターネットで資金の調達を希望する企業へと事業出資という形で投資します。事業資金を必要とする企業は、飲食店やプロダクトなど様々です。

基本的には投資に対する分配金でリターンを得ますが、分配金以外のリターンも期待できるケースがあります。たとえば企業によっては分配金の他に、自社で製作した商品・サービスの返礼を配るなどですね。

また先ほども説明したように、ファンド型クラウドファンディングの場合、融資型とは違って出資先の事業の売上に基づいて分配金で利回りを計算しています。そのためハイリターンが望める仕組みになっていますが毎月決まった分配金とは限らないのも特徴のひとつです。事業が好調なら、それに伴い利回りも良いので、より多いリターンを期待することもできます。

 

ファンド投資型クラウドファンディングのメリット

ファンド投資型ファンディングで得られるメリットは、市場の影響を受けづらいということです。なぜならファンド投資型クラウドファンディングを必要としている企業の多くは上場していない会社が多いことが理由です。

投資先の企業が上場している場合、たとえ業績がどれだけ良かったとしても株価の動向で分配金が左右されてしまいますが、上場していない企業の場合は株価に左右されないため事業が順調なら目標売上達成も早く、大きな利益を得られるからです。

また、融資とは違い金利などをあらかじめ計算しているというわけではないため、成績好調なら想定した分配金以上の大きなリターンを期待することができます。

ファンド投資型クラウドファンディングも少額から投資が可能な手法なので、手元にある資金が少額であっても十分なリターンを期待することができます。

 

ファンド投資型クラウドファンディングのデメリット

ファンド型クラウドファンディングのデメリットは、多くの場合で分配金の受け取りが年1回だということです。故にどれだけ分配金が良い場合でも、年1回しか受けとることができないので、必要な時にすぐに使うということができません。

また、メリットでもあった分配金が変動するということは、デメリットにもなる可能性があります。

融資であれば毎月決まった額の返済義務がありますが、投資型の場合は返済義務はなく企業の利益によって分配金は左右されます。故に、順調な時には大きなリターンを期待することもできますが、事業が難航した場合には、目標達成できず元本割れを起こすということも考えられます。

要はあなたがどの企業に投資するかで、結果が大きく変わってしまうため、堅実な資産運用には向いていないということが言えます。ファンド型クラウドファンディングを始める時には、企業が出した事業案などをよく読んで、将来性があるかどうかを判断することも大切です。

 

ファンド投資型クラウドファンディング業者

ファンド投資型クラウドファンディングの業者紹介

ファンド投資型クラウドファンディングの案件を取り扱っている業者を紹介します。

セキュリテ

セキュリテはミュージックセキュリティーズ株式会社が運営しており、インパクト投資で知られています。

インパクト投資というのは、投資に対してのあなたに金銭的なリターンを返すだけでなく、あなたが投資をしたことによって地域による課題や環境問題など社会的問題を解決へと導く取り組みが稼働する仕組みになっているため、経済的価値と社会的価値の両方が実現できる投資法です。

セキュリティの参考利回りは低めに設定されており、利益の差分は途上国への利益に役立てたりと社会貢献に役立てられているようです。

なおセキュリテに差し引かれる手数料は、投資金額の5.5~10%です。

募集プロジェクト例として、東日本大震災や熊本地震の被災地を応援するものなどがあり、多くの賛同を得ています。

社会貢献を考えてはいてもどのように参加したら良いのかわからないという人にとっても利用しやすいクラウドファンディングではないでしょうか。

KAIKA(開花)

KAIKA(開花)は、小口投資ができることから若い世代でも利用しやすい会社です。

山口・広島・福岡を中心に、地域を活性化するためのビジネスに特化している、言わば地域密着型のクラウドファンディングです。若者や女性による事業や商品開発などを投資により支えるというもので、ベンチャー企業への支援に力を入れています。

参考利回りは案件によって違いが出ますが、手数料は1口にあたり540円かかります。

その他にも銀行への入金や出金に対する手数料も投資した側が負担します。募集プロジェクト例としては、地域の空き家を利用してレストラン機能付きゲストハウスや老人ホームをオープンするなど、地域を少しでも良くしようというアイデアが多いことが特徴的です。

Sony Bank GATE(ソニーバンクゲート)

Sony Bank GATE(ソニーバンクゲート)はソニー銀行が運営している、国内で唯一銀行が運営しているファンド型クラウドファンディングです。

特徴的なのは、ソニー銀行口座を開設している人は手続きをすることなく手軽に応募することができるのです。銀行が厳選した企業は、その過去の実績も公開されているので、投資をする上での信用性は高くなっています。

そして、申し込みや分配金を受け取る時に手数料を必要としないことは利用者にとっては大きなメリットとなります。

参考利回りは、ファンド第一号の企業で利回り年率8%でした。ただし、案件事例によって利回りは異なりますし、マイナスになることもありますので運用目的の場合は注意が必要です。

募集プロジェクト例としては、スマートフォンを使ったリモコンの実現やIT技術を取り入れた中古車の販売など、将来性が高い企業が多いです。

 finan=sense(ファイナンセンス)

finan=sense(ファイナンセンス)は、デザインオフィスnendとミュージックセキュリティーズが共同運営しています。

finan=sense(ファイナンセンス)は、金融を表すFinance と感性を表すSenseを組み合わせた造語で、その特徴は社名の由来で明らかで、資金調達だけではなくデザインオフィスnendによるデザインやブランディングの面からもサポートしてもらえる仕組みになっています。そのためクラウドファンディングを実施した事業者にとって、クラウドファンディング案件をより魅力的な案件として打ち出すサポート体制ができているため資金を集めやすいといえます。

参考利回りは案件によって違いがあります。

finan=sense(ファイナンセンス)では、海外展開も支援していますので、場合によってはかなり大きいリターンになる可能性もあります。
手数料は投資した金額の10%となります。その他にも銀行への振り込み手数料などが必要となるため、事前に確認しておきましょう。

募集プロジェクト例としては、第1号となったのは洋菓子製造会社の新スイーツブランドに関することでした。その他にも高機能マスクなどデザイン性が必要な案件が多いです。

 

ファンド投資型クラウドファンディングがおすすめな方

ファンド投資型クラウドファンディングまとめファンド投資型クラウドファンディングがおすすめな方は、夢のある事業への投資に興味があるという人です。

これから新しく事業を始める企業を、投資により応援し成長させるということは、必ずしも成功するわけではありません。ですが、企業の成功を支えるということは金銭的な利益以上のものをもたらしてくれる可能性があるのです。

しかし、資産運用という側面から見れば、ハイリスク・ハイリターンであることは忘れてはいけません。ファンド型クラウドファンディングを行う際は資金に余裕がある状態で余裕を持って行うようにしましょう。

逆に社会貢献・起業応援という意味合いで投資するのであれば素晴らしい投資方法です。

投資をする企業がどういった理念を持っているか、その企業がこれからどのような成長をしていくのかを判断し、応援したい企業を見つけていくことも醍醐味ですので目的に合わせて案件を選んでみてくださいね。

※ソーシャルレンディングについておすすめする内容になっていますが、最終的な判断は個人でお願い致します。
※ブログの内容は、著者が考え抜いて書いたものですが、その正確性を保証するものではありません。
※掲載情報によって生じたいかなる損害についても、責任を負いません。
おすすめの記事